つじもんの独り言

2020-04-29 20:43:00

阪神大震災を思い出す

今まで何氣なく使ってきた使い捨てマスクや消毒用アルコール。

 

 

入手困難で、通常価格の10倍以上の値段で売られている物を見たりします。

 

 

平常でなくなるとこういう事態が起こるのですね。

 

 

この状況、

 

 

阪神大震災に被災した時の事を思い出します。

 

 

当時、高校生でした。

 

 

地震と火事で悲惨なことになった街。

 

 

当時は支援物資が届くまで、

 

 

食糧をはじめ、

 

 

飲料水と水を貯めておくためのポリタンクやバケツ、

 

 

そして、屋根を覆うビニールシート、カセットコンロが不足しました。

 

 

そんな中で、

 

 

近所の商店街の雑貨屋さんが、

 

 

今のマスクや消毒用アルコールと同じように、

 

 

通常価格の10倍程の値段で

 

 

ミネラルウォーター、ポリタンク、ポリバケツ、カセットコンロ、ブルーシートなどを店頭に並べていました。

 

 

ミネラルウォーター500ml

1,000円!

 

 

ポリタンク 

5,000円!

 

 

魚肉ソーセージ 5本

5,000円!

 

 

など

 

 

「うわっ!!凄い値段で売ってるな、、、」と、

 

 

衝撃を受けていると、

 

 

店の方に近所の住人が、

 

 

「皆が弱っている時に無茶苦茶やないか!!」

 

 

と訴えていました。

 

 

「文句がある方は買っていただかなくて結構ですので」

 

 

と住人に答えた店の人。

 

 

高校生ながら何とも言えない残念な氣持ちになったことを覚えています。

 

 

一方で、

 

 

厳しい状況を家族や近所の人、見知らぬ人同士が助け合いながら一日一日と生きる素晴らしい経験をしながら、

 

 

救援物資を届けていただき、

 

 

街が少しずつ復興されていき、

 

 

氣が付くと、

 

 

商店街の雑貨屋さんはいつの間にか閉店し、そのご家族と会うことはなくなりました。

 

 

日常を取り戻していく過程で、その雑貨屋さんで以前のように買い物をする住人が激減したのです。

 

 

非常時に出る人間の本性。

 

 

新型コロナウイルスという人間の肉眼では見えない存在が、

 

 

日常では見えない人間の本性をしっかりと見せてくれているように思います。

 

 

人間の本性、考え方、意見をはじめ、

 

 

あらゆる存在は、

 

 

大別して陰、陽の二極に分かれます。

 

 

善、悪、

 

 

明、暗、 

 

 

上、下

 

 

左、右

 

 

男、女、

 

 

などなど

 

 

どちらかにポジションを取りますが、

 

 

しかし、

 

 

そのポジションは、

 

 

正解でも誤りでもないのです。

 

 

そのポジションに位置した結果は自分に返ってきますが、

 

 

自分自身、

 

 

あるいは、他人が、

 

 

正しい。

 

 

あるいは、間違っている。と

 

 

思っている

 

 

ポジションを取っているだけです。

 

 

陰か陽。

 

 

どちらかのポジションに偏り過ぎると、

 

 

自分と同じポジションにいない存在を非難するようになりがちです。

 

 

最近で例えると、

 

 

外出自粛派、

 

 

経済活動優先派、

 

 

非難し合っているように感じます。

 

 

東洋医学では、

 

 

陰と陽が重なり合うポジション、

 

 

中庸(平)を

 

 

体調管理の目標とします。

 

 

中庸とは、

 

 

陰と陽、

 

 

どちらの性質も持つということ。

 

 

どっちつかずのようで、

 

 

お互いの言い分を落ち着いて理解できる

 

 

適度な状態。

 

 

私自身、いつも

 

 

「平常心」でいたいと思いますが、なかなかそうはいきません。

 

 

ただ、

 

 

心身ともに平常に戻る方法を

 

 

いくつか心得ていますので、何とか過ごしていますが、

 

 

どのように世の中が、

 

 

平常を取り戻して行くのか、

 

 

あるいは、

 

 

そうはならないのか。

 

 

自分にできることを模索しながら注視したいと思います。

阪神大震災を思い出す